テック企業においてテクノロジーより大切なこと

  hbr.org の記事で、Digital Growth Depends More on Business Models than Technology という記事が掲載されていました。要旨としては、テクノロジー企業の成功要因として本当に大切なことは、ビジネスモデルである、といった分析内容です。   たとえば、10億ドル以上の時価総額を受けているような企業(Uber, Slack, Pinterest など)について、普段多くの人は、最新テクノロジーやデジタル・プラットフォーム、リピート顧客層の厚さ、といったものに成功要因があったのだろうと捉えがちです。 そうではなく当記事では、カスタマー・バリュー・プロポジション (CVP) の重要性、そして売上・コスト・利益・リソースからなるProfit Formulaなど、ビジネスモデルそのものの方が、最新テクノロジーを駆使することよりもずっと大切であることを解説しています。VCからの資金調達も、スタートアップが成功するための手段の一つであり、それ自体が目的ではありません。   これは、私が海外スタートアップの支援をするときに心がけている点にも共通しています。お客様からコンサルティングのご依頼を頂く際、具体的にxxというマーケティング・プラットフォームを活用したい、xxの形式の広告運用がしたい、といったご要望を頂くことも実際多いものです。 しかし、やはり一番大切なことは、企業のマーケティング戦略の全体像やビジネスモデルを理解した上で、最適なマーケティングチャネルを選ぶことに他なりません。最新のマーケティングツールやチャネルに振り回されることなく、あくまでも各社のプロダクト、ビジネスモデルに適したマーケティング戦略をご提案することを心がけています。   Digital Havasは、日本市場へのGo-to-Market 戦略を得意とし、総合的なデジタルマーケティング戦略について、ご提案から施策実施までサポートしています。ご興味のある方は、ぜひ気軽にお問い合わせください。

設立への想い

設立への想い

  私がDigital Havas株式会社を設立した理由は、外資系スタートアップのJapan Etntry、すなわち日本マーケットへの進出を手助けしたいと考えたことがきっかけでした。 会社員時代、香港・ロンドンと海外勤務をしてきました。その中で、数多くのスタートアップイベントに参加したり、スタートアップ経営者の方々にお会いする機会を通じて、「日本市場に関心のある海外スタートアップ」が数多く実在することを実感してきました。 一方で、そのような海外スタートアップを、マーケティングの観点から支援する日本の広告代理店や、コンサルティング会社がまだまだ足りないことも実感してきました。そこで、自ら会社を立ち上げ、私が香港・ロンドンでお会いしてきたような海外スタートアップを支援していきたい。そう考えたことが起業のきっかけでした。   また、これからは「会社員」という立場を離れ、「個人」として仕事をする人が、日本でも増えていくと予想されます。実際、私がコーネル大学ジョンソン経営大学院(MBA)在学中、ニューヨークでお会いした現地スタートアップやテック企業勤務の方の多くは、「掛け持ちで仕事をしている」という方々でした。 たとえば、「普段はシリコンバレーのテック大手で勤務しているけれど、週末だけニューヨークで大学教授をしている」という教授や、「自分のスタートアップ設立をする傍ら、友人のスタートアップにも参画して、複数の会社を経営している」という方々。「個人」としてプロジェクトベースで動き、複数の仕事を掛け持ちする働き方が、スタンダードになりつつあることを、体感してきました。 私自身、会社員時代は、ずっと外資系勤務で海外拠点にいながらにして、東京と香港、ロンドンの3拠点の架け橋として業務を担ってきました。ですので、大半の業務については、時差があってもリモート対応が可能である、というのが持論です。 そこで、Digital Havas株式会社では、プロジェクトベースで業務委託という雇用形態を想定し、海外スタートアップを支援する体制を整えていくことを予定しています。現在、海外スタートアップのカントリーマネージャーやマーケティング担当者を担われている方で、マーケティング戦略の立案・施行に苦戦されている方、広告代理店の活用を検討されている方へ向け、サービス提供を行っていきます。 海外スタートアップのデジタルマーケティング・ローカライゼーション事業にご興味のある方は、まずはにお問い合わせください。   Digital Havas株式会社 鈴木あゆみ

【2019】米国広告業界における最新トレンド

【2019】米国広告業界における最新トレンド

ニューヨークは、広告・デジタルマーケティング分野においては世界でも最先端の街。ファッション・リテールなどの分野が盛んなことに加え、デジタルマーケティングとAI/Machine Learningを掛け合わせたサービス等も近年は一般的になりつつあります。   コーネル大学ジョンソン経営大学院(MBA)の授業の一環で、McGarryBowen社のPat Lafferty氏 にお話を伺う機会がありました。以下、学んだことをまとめておきます。 an image from adage.com 米国企業におけるCMOの重要性 まず、米国企業では想像以上にCMOが重要視されています。CMOの交替に伴い、一気に方針・戦略が変わるということが大企業でも普通にあり得ます。たった一人のCMOの存在によって、大企業の方針が大きく変わることは日系企業ではあり得ませんので、これはトップダウンかつ個人の裁量の広い、米国企業ならではの傾向だと感じました。 知識としては知っていたつもりでしたが、改めて業界を牽引する立場にいる方にお話を伺うと、新鮮な気がしました。 米国企業の広告代理店・エージェト離れ 米国におけるデジタルマーケティングのトレンドの一つは、特に大企業の「広告エージェント離れ」が進んでいることが挙げられます。たとえば、ユニリーバ社は今年、インハウスのマーケティング部門の設立を実施し、結果的に30%のコスト削減に成功したといいます。背景としては、インハウスでマーケティング施策を実施する方が、ナレッジの蓄積につながるという点が挙げられており、Pat氏によると、この傾向は米国の大企業全般に見られる傾向だと言います。 コンサルファームと広告代理店の境界がなくなりつつある もう一つ、近年のトレンドとして、戦略コンサルティングファームと広告代理店の業務範囲に境界線がなくなりつつある点が挙げられます。これは、従来の戦略コンサルティングファーム領域の業務が減少していることに伴い、「戦略コンサル」の業務だけでは各社が勝ち残れなくなってきている点が大きいと言います。結果的に、マッキンゼー、デロイトなどの各社コンサルティングファームは、広告代理店を買収することにより、デジタル分野のリソースを拡張しています。 一方、広告エージェント・代理店側も、コンサルティングファームに負けず業務範囲を拡大しています。前述のユニリーバを代表する「企業の広告代理店離れ現象」の影響を受け、かつてはコンサルティングファームのみが担っていた戦略部分の領域にも踏み込み、デジタルマーケティング分野から企業の戦略立案まで、ワンストップでサービスを提供する広告代理店も増えてきています。 一方で、コンサルティングファームも広告代理店も、旬の過ぎた業界とみなされてしまうケースが多いのか、近年は各社が若手優秀層の採用に苦戦しているようです。 このようなトレンドが広がる中、広告業界の新しい流れとしては、各社が生き残りをかけて新しい事業領域に踏み切っていることです。たとえば、ベンチャーキャピタルとの協業などがその一つです。McGarryBowen社のサンフランシスコ支社では、「VCスペース」というものを創設しており、VCと社内部門が上手く連携し、協業できるように体制を整えていると言います。 米国の広告業界動向・デジタルマーケティング分野については、ニューヨークにいると本当に学びが大きいです。今後も記事にまとめていきます。